らむね

川島陽子 ・ ひだまりみかん

2012年08月25日 04:09

ある日、私は会社で くすりを ビンごと 持ち歩くようになった。

その薬、何の薬? って 聞かれて
あ、聞かんとくわ、 って  言われたので
私は 何の薬か 答えなかった。

毎日 毎日 薬を ビンごと 持ち歩くわたし。

まわりの人は
「あれは、、、一体、、、何の薬 なんだろう・・・」

ある日 わたしは また 他の子に 聞かれました
それ、なんの 薬?
わたしは 答えました。
え? これ、ラムネ やで。
え・・・・・?
あ、うそうそ、これ、薬ちゃうねん。
え・・・・・?
足に できもんが 出来たから それ 治すための 漢方薬。
そうなんや・・・・・。

そう答えたものの、実は、できもんが できたのは
足ではなく、 もっと 答えにくい場所であった。

しかし、 それを 聞いていた 周りの人は、
「 あれ、、、らむね らしいで・・・ 」 と 会社中に広まってしまったのだ。

そんな うわさが 広まっているとも知らず、
足 (ではない もっと 言いにくい場所) に 出来た
できもんを 治すための 漢方薬を 日々 
ビンごと 持ち歩き、 「 あれ、、、らむね らしいで・・・・ 」という
声が 広まっていることも 知らずに、懲りずに 
ビンごと 「 漢方薬 」 を 持ち歩く 20歳の 若き日の 私であった。

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