貴ちゃんの鏡とくし (実話)

川島陽子 ・ ひだまりみかん

2017年03月01日 21:00

ある日の会話

咲子
「 貴ちゃんね、いつも、くしと鏡、持ち歩いてるって知ってる? 」

陽子
「 えーー知らんーーははははー何でなん? 」

貴ちゃんとは、小太りでメガネをかけた、わが社の当時30才ぐらいの男性。
私ら二人は、陰で 「 貴ちゃん 」と呼んでいた。
もちろん、親しみを込めての意味で呼んでたのでない・・・

咲子
「 そうやねん、いつもファックスの所に、くしと鏡 持っていくねん 」

陽子
「 うそやーははははー そんでそんで? 」

咲子
「 いつもな、ファックス流してる途中に、さらさらーーって くしで
髪の毛 整のえて、ポケットの中から鏡、出してチラって見るねん 」

陽子
「 そんなん 知らんでーーははははー でもな、かなり髪の毛 薄いやん 」

咲子
「 そうやねん、でもな、貴ちゃんなりの おしゃれというか、
ちょっと 意識してるんちゃう?
みんなに 見られてるって思ってるんかな? 笑 」

陽子
「 えーーあほちゃうかー
っていうか、それってな、みんな気にしてへんけど、気にしてるよな、
別の意味で。
本人の思惑どおりちゃうねん、
本人の思惑どおりちゃうねんけど、みんな見てへんけど、見てるねん
別の意味で。
そんで、気にしてへんけど、気にしてるねん。ははははー 」

咲子
「 そうやねん、貴ちゃん これからも、要チェックやな 」

陽子
「 ほんまやー ははははー 」

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