名嘉睦稔さん

2017年02月27日/ いたずら/ お気に入り

今回のは、「 陽だまりがした いたずら・・・」ではなくて
「神さまがした いたずら・・・」の話です。

私が睦稔さんの絵を初めて見たのは、27才の時です。
もうね、あまりにもキレイでキレイで・・・
透明感があって・・・
同じ絵を、15分ぐらいうっとりしながら 眺めてました。
それで、一緒にいた子に、
「 誰か、この作者の人と、知り合いの人いない?
 いたら 紹介してもらえないかな? 」と話してました。

それで、縁あって、会社員を退職して、29才の秋から
沖縄の陶芸の工房で働く事になるのだけど
その職場に、睦稔さんの息子さんがいるって知って
本当にびっくりしました。

息子さんのT君に、さっそくしゃべりかけて、
私が 睦稔さんと 喜納昌吉さんのファンである事を話したのです。

それで、「 喜納昌吉さんの本は、分かりやすくて 飛行機の中で
感動して泣いてしまったけど、睦稔さんの本ね・・・意味が分かりにくいんです・・・
何回か読んでも、これ、どういう意味かなーって思ってしまって・・・」と 失礼な事を話しました。
そして、その本と 色紙にサインをもらってもらう事になりました。

そしたら T君が、「じゃぁ、分かりにくいって言ってたって伝えておきますから・・・」と
言い出すのです・・・

なので、私は思わず、「ええっいや、わ、分かりやすいです、あ、分かりやすいですよー
ほんとにね、分かりやすい本ですよー、というか そんな事伝えなくてもいいよー」と言いました。

そして、マジックで本には、桜の絵とサインが描かれていて、
色紙には、ひまわりの絵が描かれていました。
その桜の絵は、すごく心を込めて描いた感じがしたけど、
ひまわりの絵は、「 睦稔さんともあろう、センスの人がどうしてこの絵?」って
ずうずうしくも思ってしまい、

T君には、「 桜の絵がすっごくきれいでよかったです」と、
ひまわりの絵には触れないで、桜の絵ばかり話しました。

そんなある日、睦稔さんの絵本の出版記念のラジオ公開生放送が
あるので、私はさっそく行って来ました。
少し遅れて到着したので、公開生放送は既に始まってました。

それで、一番前に座ったら、睦稔さんは、私を見るなり、
「ものすごく驚いた顔をして、もっと後ろに座れ!」って言われた気がしたので、
後ろの席に移動すると、隣にT君がいました。

私は私で、一目見るなり、「 あれが、、睦稔、、、 」と、思いました。

あーあ この後、3人で喫茶店に行きたいなぁー誘ってくれないかなー
でも誘う勇気はない・・・とか思っていて、生放送の内容はぜんぜん聞いてなかったのです。

そしてT君が、私に睦稔さんを紹介してくれる時に、
なぜだかT君は 「 喜納昌吉のファンの日溜さんです 」と紹介したのです。

「ええっわざわざ そんな事言わなくても・・・」って思ったら

睦稔さんは 「今、そこで無料ライブしているよ、行って来なよ」って言うのです。

「ええっ私は睦稔さんに会いに来てるのに・・・」と思いながらも 口に出せず

私は心の中で、「 ちょっと待ってよーー」とか思って 後ずさりしてたら
「 どうしたの?早く行って来なよー」って 睦稔さんに何回も追い返されるのです。

その後、自転車で無料ライブに行こうとして 挨拶したら、
驚いて、慌てまくってる 顔をしている私が面白かったのか、
睦稔さんも、T君も、お腹を抱えて笑ってました。

その二日後、絵本の出版原画展が、睦稔さんのギャラリーであるので、
さっそく 行って来ました。

そしたら、入口から睦稔さん達が入って来て、一目 私を見るなり 
男前な顔で 「 ああ、こないだの 」って
ニコって笑ってもらって、すごく嬉しかった。

私がラジオ生放送に仕事帰りに行った時は、
髪もぼさぼさで、眼鏡をかけてて、手抜きすぎるぐらい手抜きの
服を着て、かけらとも おしゃれをしてなかったのに、

ギャラリーに行った時には、
コンタクトを入れて、髪もアップにして整えて、
かわいい服を着て、アクセサリーも付けておしゃれをして
行ったから、目だけでも、印象が変わるんじゃないかなって思って、

あんなに 容姿が違う格好をしているのに、
私って 分かってくれたんだ・・・って想って 嬉しかったのです。

でも私は、その時も 睦稔さんと、ほとんど会話する事なく、
ファンの女性と話している姿を見て、
「 ふんっ とりまきに囲まれてニヤニヤしやがって 」って思って
じろって 見たら、睦稔さんは、少し気弱な顔をしたのです。

そして、写真を一枚だけ 撮ってもらって、そのまま帰りました。

あれから 10年以上経ちます。
その間、何回か、睦稔さんに会ってほしいって思って
数回 手紙を書いたけど、一度も返事をもらってません。

私は、一生に一度でいいから、睦稔さんが、
版画を掘っている姿を、どうしても 見たいんです。

でも、そんな日は、ある日、突然 叶えられる気がする。
夢とは、必ずいつか、何らかの形で、自分にとって
一番うれしい形で 叶うものだと思っています。
その日を信じて、いつか来るかもしれない返事を待ってます。


同じカテゴリー(いたずら)の記事
画びょう
画びょう(2019-10-18 20:10)

母と洗濯
母と洗濯(2019-09-27 20:25)

君の名は
君の名は(2019-01-06 09:08)

みちぼん
みちぼん(2018-11-16 22:24)


Posted by 川島陽子 ・ ひだまりみかん at 09:00│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。